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【文学1】読書記録の記事まとめ/2025年1-2月

2.28.2025

文学1

積み上げられた本。ピンク色の画像

2025年の1〜2月の本の感想や考察記事のまとめです。ジャンルは文学1(日本と海外の文芸作品)、作家は宮沢賢治、佐野洋子、中島敦、トルストイ、ドストエフスキー、ウィアー、ホーガンです(敬称略)。

【文学1】日本の文芸作品

 注文の多い料理店/宮沢賢治 

〈文学1〉日本の文芸作品・児童文学
スチームパンク風に着飾った猫。緑色の画像
【第一回・感想】注文の多い料理店/宮沢賢治|序と心象スケッチ
スチームパンク風に着飾った猫。青い画像
【第二回・深読み】注文の多い料理店/宮沢賢治|象徴を読み解く
スチームパンク風に着飾った猫。モノクロ
【第三回・深読み】注文の多い料理店/宮沢賢治|白熊のような犬

学校教材にもなっている有名な童話ですね。
浅はかで奢った人間を懲らしめるブラックユーモア。ちょっとホラーな風味もある。

主人公の二人は、都会から遊びに来たセレブ系のニワカ猟師。思い込みから何でもかんでも自分達の都合のいいように曲解して、まんまと山猫に騙されて、食べる者と食べられる者の立場が逆転してしまうというお話。

児童文学ですけど、構成はなかなか緻密。
例えば、主人公の一人は「ぼくも」と相手に迎合ばかりして自分が無いタイプ。どことなく二人の関係性が見えてくる。山猫軒の中に散りばめられたメタファーも緻密に考えられていた👏

 100万回生きたねこ/佐野洋子 

〈文学1〉日本の文芸作品・絵本
白猫とトラ猫が座っている
【感想と深読み】100万回生きたねこ/佐野洋子|名作絵本

ロングセラーの絵本ですので、ご存じかもしれませんが、《愛と死》を描いた、奥深くて良い作品なんですよね。どちらかというと大人向けの絵本じゃないでしょうか。しかも不朽の名作と言っても過言じゃないくらい素敵な物語✨

他者(飼い主)の意に沿うだけで自分軸が無くて、愛されても、そこにある愛を知ることのなかった飼い猫の人生(猫生)100万回。
ようやく自分らしく生きる喜びを知った野良猫の人生(猫生)の前半。
ツンデレな白猫に出会い、ついに愛し愛され慈しむことを知った野良猫の人生(猫生)の後半。
ロマンチックでドラマチックな物語でした。

 山月記/中島敦 

〈文学1〉日本の文芸作品・短編小説
歩きながらこちらを見ている虎。モノクロ
【第一回・感想】山月記/中島敦|臆病な自尊心と尊大な羞恥心
歩きながらこちらを見ている虎。茶色い画像
【第二回・深読み】山月記/中島敦|李徴の心と漢詩の心
歩きながらこちらを見ている虎。青い画像
【第三回・深読み】山月記/中島敦|暁の残月と虎の嘷と友情と

中島敦さんの短編小説。デビュー作ですね。

学校で習ってご存知かと思いますが、夢が破れて発狂した主人公の李徴は、闇の中に駆け出して二度と戻ってこなかった。翌年、友人の袁傪と偶然再会し、虎になってしまった自分の数奇な運命を語る変身譚。

虎になるほどの自尊心と尊大な羞恥心に対する後悔、大切な友を襲わなかったことへの安堵。叶わなかった夢、叶わぬ願い、どうにもならない運命に対する憤り。人としての心と記憶までもが消えつつあることの不安と悲しみ。家族や友を想う気持ち。そして決意。

そこに醜悪さは無い。ただ、ただ美しかった。

多かれ少なかれ人は心に闇を持っていて、そこに虎も鬼も宿り、育つことがある。そんな心の深い部分を描いた名作でした。

【文学1】海外の文芸作品

 イワンのばか/トルストイ 

〈文学1〉海外の文芸作品・ロシア文学・童話
二人の子供が本を読んでいる
【感想と深読み】イワンのばか/トルストイ|ロシア文学・童話

世界的文豪トルストイさんによる、プロパガンダ的な要素がある民和風の童話。主人公のイワンは本当にばかな民なのか、純朴な民なのか、と問いかけている感じでしたね。
トルストイさんの理想世界が、シンプルに描かれているんじゃないでしょうか。

自分が属するミームで刷り込まれた価値。それが正しさの基準になるんだろう。興味深い物語だったよ。

ロシア文学というと読書難易度が高そうな印象ですけども、紹介している作品は童話なので読みやすいですよ。
トルストイさんの作品に興味をお持ちの方は、一度読んでみてはいかがでしょうか。

 地下室の手記/ドストエフスキー 

〈文学1〉海外の文芸作品・ロシア文学・中編小説
雪が積もった住宅街
【感想と深読み】地下室の手記/ドストエフスキー|ロシア文学

世界的文豪ドフトエフスキーさんの中編小説。根暗な主人公が、地下室に引きこもって書いた手記、という設定の物語ですね。

意外と読みやすいですし、ドストエフスキーさんの全作品を解く鍵と評される小説なので、ドストエフスキーさんの作品に興味があれば、入門書として読むべき一冊と言えるんじゃないでしょうか。

ただし暗い💧文豪の書いた名作だけあって、人を陰に引き込むパワーがある小説なんですよ。さすがドストエフスキーさん。
なのでメンタルが安定されている時に読んだ方が良いかなって思いました😊

 プロジェクト・ヘイル・メアリー/アンディ・ウィアー 

〈文学1〉海外の文芸作品・ハードSF小説
隕石に座っている宇宙飛行士
【感想】プロジェクト・ヘイル・メアリー/アンディ・ウィアー

火星でジャガイモ栽培するSF映画『オデッセイ』の原作者、アンディ・ウィアーさんのハードSF小説。

地球の危機を救う話なんですが、絶望的状況でも主人公のグレースが凄くポジティブなんですよ。相棒のロッキーもとことん可愛い。

科学的な情報がつめこまれていますけど、専門的な部分読み飛ばしてストーリーだけ追いかけても楽しめる物語だと思う。
なんせエンターテイメント性が高い作品なので。きっと読み進めるうちにどんどん面白くなってきて、一気に読めてしまうんじゃないでしょうか。
さすが世界中で大人気のSF小説。


 星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン 

〈文学1〉海外の文芸作品・ハードSF小説
地球を照らす太陽
【感想】星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン|SFの金字塔

不朽の名作と評されるロングセラーのハードSF小説。その評価は伊達じゃなかった。実に壮大な物語でしたね。しかもワクワクがあって大変素晴らしかった✨

月面調査隊が発見した5万年前の死体が、どこから来たのか?という謎を解明していく科学的・学術的な検証過程がメイン。
科学者が仮説を立てる⇒矛盾点が見つかる、が繰り返され結論に辿り着いていくので、ミステリ小説的な要素も楽しめる作品でしたよ。

この作品はハードFSということもあって、科学的な知識満載ですので、科学に興味が無い方ですと、ちょっととっつきにくい印象があるかもしれません。
でも小難しい部分は飛ばして、ストーリーだけ読んでも十分楽しめるし、胸熱になれる名作だと思います。

Thank you!
気になる記事があれば読んでみてくださいね😊

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【感想と深読み】100万回生きたねこ/佐野洋子|名作絵本

佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』は、100万回死んで、100万回生きた猫の物語。「愛と死」という普遍的で奥が深いテーマを描き、子供だけでなく大人の心にも訴えかけてくる名作絵本。

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