ジェイムズ・ P・ホーガンさんの『星を継ぐもの』は、ハードSF小説『巨人たちの星』五部作シリーズの一作目。シリーズの中で最も人気がある名作。
『星を継ぐもの』書籍情報
タイトル:星を継ぐもの
作 者:ジェイムズ・パトリック・ホーガン(James Patrick Hogan)
イギリスのSF作家。『星を継ぐもの』は、40年ほど前に発表されたデビュー作。第12回星雲賞海外長編部門受賞。
- 星を継ぐもの
- ガニメデの優しい巨人
- 巨人たちの星
- 内なる宇宙
- ミネルヴァ計画
簡単なあらすじ
近未来を舞台にしたハードSF。
月面で発見された赤い宇宙服を着た5万年前の死体チャーリー君をめぐって、科学者達が科学的証拠と論理的な仮説を重ねながら謎解きをしていく物語。
感想・レビュー
前もって言っておこう。ふしぎの海のナディアとか機動戦士ガンダムじゃありません😂 ジェイムズ・ P・ホーガンさんの小説。内容は、ガチめなサイエンス・フィクション。
『星を継ぐもの』は、『巨人たちの星』シリーズの中で一番人気の作品ですね。
「ハードSFの金字塔」と称えられるほどの名作なので、ハードSFがお好きな方なら一度は読んだことがあるでしょう。
そして「これが一番好きな作品」だと答える方って結構多いんじゃないでしょうか?
私も大好きなんですよ。
では早速、私の感想
随分昔に読んだんですがこれは凄かった。宇宙好きなのでワクワクしながら一気読みしてしまった作品だ。
この物語には派手なアクションは一切無いんですけど、ミステリーと科学的アイデア、そしてロマンとワクワクがいっぱい詰まっている壮大な作品だった。
さすが名作ロングセラー、凄く面白かったよ👍
実をいうと最初は、ちょっと翻訳が固い気がするなぁ💧という印象だったんですよね。でも読んでいるうちに、そんなことどーでもいいくらい夢中になってしまった。
人類の起源や月の起源とかを絡めて、現実とフィクションが実にいい感じに混ざり合っているだなぁ。これが40年以上前の作品っていうのがまた凄い。
多少は現代とのズレを感じるところも有るけれど、それを差し引いても素晴らしい✨
ロマンとミステリーが詰め込まれた壮大なSF物語だった。
【POINT1】センス・オブ・ワンダー
SF作品にセンス・オブ・ワンダーが有るかどうかは、私にとって重要なポイントだったりする。
勿論、『星を継ぐもの』には「宇宙って凄いな!」って思わせてくれるものがあった👍
読んでいたら、幼い頃に素直に感じたセンス・オブ・ワンダーを思い出したよ。
たとえば宇宙というものを初めて知った時の驚きとか、キャンプに行った時に、夜空を見上げて感動した満天の星とか、宇宙を想像して想いを馳せてワクワクした気持ちとか。そんな懐かしい記憶が甦った。
そういえば大人になってからは、日常の中でワクワクする事ってあまり無いなぁ。
【POINT2】科学者
科学者達のアツくて真摯な姿勢も素晴らしいんだな👍 コレは案外お楽しみポイントだったりする(笑)
彼らが謎を解き明かしていくワクワク感の素晴らしいこと!
物語の世界観が緻密に解き明かされていく様なんて、もぅ圧巻でしたよ。
作者のホーガンさんって、なんかもぅ凄い発想力と知識量だと思った。実に頭が良い方だなぁ。
【POINT3】読後感が最高!
読後の満足感も良いんだな。
とにかくエモい!もぅ最高なので読んでみて欲しい👍
タイトルの『星を継ぐもの』の意味が分かって胸熱になること請け合いだ✨やっぱり名作はこうでなくちゃね!って思えたよ。
まとめ
今回は私のイチオシのハードSF小説、ジェイムズ・ P・ホーガンさんの『星を継ぐもの』のレビューでした。
この一冊だけでも十分面白かったんだけど、せっかくのシリーズものなので、機会があれば二作目以降も読んでみようと思うし、読んだらまたレビューできればいいなと思う。
SF小説が好きだけど、まだこの作品を読んでいらっしゃらない方は、ぜひ一度手にとって読んでみてくださいませ。
追記
『巨人たちの星』シリーズの最終作である第五部『ミネルヴァ計画』の日本語版が昨年出版されていたことを最近知って、第二部以降も読んでみましたよ。
ちなみに英語版『ミネルヴァ計画』は、20年くらい前に出版されているんですよねぇ。
ホーガンさんが人気なのは日本だけなのに、なんで日本語版の出版がこんなに遅くなったんだろう?
それはともかく、感想とレビューを記事にしたので、よろしかったら【感想】『巨人たちの星』シリーズ第二部から第五部/ホーガンも読んでみてくださいませ。
前もって言っておきますが、読了できなかったものもあった。
挫折理由も書きましたが、路線が変わってしまったり、疑問を感じたりで、シリーズが進むにつれて読書ペースが下がる下がる。そして挫折。ってパターンでした。
シリーズものの小説って、段々イマイチになるものも案外多かったりしますので、想定内ではあったんですが。
とはいえ決して駄作ではなかった…、だろうと思う。読了できていない作品もあるので「だろうと思う」ですけど。
第二部以降はハードSFとは呼べない感じですが、ファンタジー要素やエンターテインメント性が高いので、それらがお好きな方なら十分楽しめる作品だと思いますよ。
ただ私の好みから逸れてしまっただけ。きっと誰かにとっては名作でしょう。
第一部の『星を継ぐもの』ファンとしては残念でしたが、私の読書記録として記事に残すことにしました。
『星を継ぐもの』の記事は、こちらでも紹介しています。