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【文学1】読書記録の記事まとめ/2025年3-4月

5.01.2025

文学1

積み上げられた本。ピンク色の画像

2025年3〜4月の記事のまとめ。ジャンルは文学1(日本と海外の文芸作品)、作家は路生よる、梨木香歩、坂口安吾、梶井基次郎、谷川俊太郎、ワイルド、ホーガン、テリー・ケイ(敬称略)。

【文学1】日本の文芸作品

 地獄くらやみ花もなき/路生よる 

〈文学1〉日本の文芸作品・ミステリ・ホラー
白い牡丹の花。モノクロ。
【感想】地獄くらやみ花もなき/路生よる|地獄堕としミステリ

コミックス版も出版されている和風ミステリ・ホラーの人気作品。第3回角川文庫キャラクター小説大賞読者賞受賞作です。

罪人が化け物に見えてしまうニート青年の遠野青児が、古ぼけた洋館で無料相談所を営む和装の美少年・西條皓と出会う。
二人がコンビを組んで事件を解決し、罪人を地獄に堕としていく物語。

二人の主人公が互いを信じて温かな絆を紡いでいく一方で、人の悪意の残酷さ、愚かさ、心の弱さもきっちり描写している。

ダークな世界観、個性的で濃いキャラ達も魅力的でした。
とても面白かった!

 西の魔女が死んだ/梨木香歩 

〈文学1〉日本の文芸作品・児童文学
ピンク色の可憐な花が咲き乱れるお花畑。
【感想】西の魔女が死んだ/梨木香歩|ハートフルな魔女の修行

梨木香歩さんのデビュー作にして、日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞、第44回小学館文学賞受賞作品でもある。名作ベストセラーといえる作品だと思う。

不登校になった中学生まいちゃんは、英国人の祖母、田舎で暮らす“西の魔女”のもとで1ヶ月過ごすことになり、魔女の手ほどきを受けるハートウォーミングな物語。ファンタジー要素は殆どありません。

ちょっと啓発系なところもあるが、感動できる作品だった。まいちゃんと同じくらいの年齢だった頃に出会いたかった一冊でしたね。
素敵な物語でした。

 桜の森の満開の下/坂口安吾 

〈文学1〉日本の文芸作品・短編小説・幻想・怪奇
花が咲いている桜の枝。赤い画像
【第一回・感想】桜の森の満開の下/坂口安吾|美と狂気と幻想と
花が咲いている桜の枝
【第二回・深読み】桜の森の満開の下/坂口安吾|桜の化身と山賊
花が咲いている桜の枝。青い画像。
【第三回・深読み】桜の森の満開の下/坂口安吾|鬼婆と桜の森

坂口安吾さんの坂口の代表作の一つ。短編小説。
峠の山賊が、妖艶な女に出会い狂わされてしまう幻想的な物語。

先ず文章が美しい。ビジュアルが浮かんでくる作品でした。
考えることを放棄して生きてきた山賊の男が、女を愛し、未知の恐ろしさを感じたり、自分の弱さを思い知らされたり、孤独が生じたりしていくところとか中々良かった。

それにしても虚無感、残酷さ、美しさ、孤独…、とにかく凄まじい😅
結構グロいシーンがあるので読む人を選ぶ作品ではあるが、ラストシーンは圧倒されるほど妖しく美しかった。

オスカー・ワイルドさんの『サロメ』を彷彿とさせる傑作でしたよ。

 桜の樹の下には/梶井基次郎 

〈文学1〉日本の文芸作品・短編小説・幻想
花が咲いている桜の木
【感想と深読み】桜の樹の下には/梶井基次郎|死生観と美学

「桜の木の下には死体が埋められている」という都市伝説(?)を耳にしたことがあるでしょうか?
そのネタ元になった本の一つなんですよね。

少々グロい表現も有るけれど、大変美しい文章で綴られているショートショートでしたよ。

梶井基次郎さんが死の予感の中で書いたんじゃないかなぁとか、作品に登場する「俺」は、梶井さん本人じゃないかなぁとか思わずにはいられない作品です。
自分なりに見出した真理を語っているので、内容は深くて重い。

短いのであっと言う間に読み終えちゃう作品ですので、機会があればぜひ読んで欲しいと思える名作でした。

 二十億光年の孤独/谷川俊太郎 

〈文学1〉日本の文芸作品・詩
朽ちた橋がある夜の海辺。
【第一回・感想】二十億光年の孤独/谷川俊太郎|国民的詩人の原点
朽ちた橋がある夜の海辺。モノクロ
【第二回・深読み】二十億光年の孤独/谷川俊太郎|孤独を読み解く

国語の教科書にも採用されている詩の名作。

国民的詩人と評される谷川俊太郎さんのデビュー詩集の中に収録されていた詩ですね。代表的な作品でもあり、詩の原点とも云える作品だと思う。
谷川さんって、言葉に命が宿ったかのような詩を創作できる方ですね。

この詩は、少年と思われる「僕」が、人間が抱えている不安や孤独な心を、宇宙規模な視点で語っている。
シンプルで平易でアッサリしているのに透明感があって、内容は案外深い。ユーモアさえある。
火星に想いを馳せるところも素敵だった。

少年の視点が宇宙から、くしゃみで再び小さな人間に戻るんですが、人は深遠の宇宙を内包しているのだなぁと思った。
孤独って美の源泉でしょうかね。
良い詩だなぁ。

【文学1】海外の文芸作品

 サロメ/オスカー・ワイルド 

〈文学1〉海外の文芸作品・戯曲
中東の美女
【第一回・感想】サロメ/オスカー・ワイルド|世紀末文学の傑作
中東の美女。モノクロ。
【第二回・深読み】サロメ/オスカー・ワイルド|王女と預言者

聖書を元ネタにして、19世紀の世紀末文学としてアレンジされた戯曲の名作ですね。

残酷で美しい魔性の女絡みの狂気の物語なんですが、坂口安吾さんの『桜の森の満開の下』によく似ている。
どちらも生首を欲しがる女ですね。そして坂口安吾さんの作品では、桜の女、こちらは月の女ですね。
桜の森の満開の下』がお好きな方なら、『サロメ』も気に入るんじゃないでしょうか。

ただ、坂口安吾さんの作品ほどグロさや湿気はありません。やはり西洋で創られた物語のせいか、割とカラっとしています。
あと、こちらは孤独というよりも寂しさを感じる作品でした。

 『巨人たちの星』シリーズ/ホーガン 

〈文学1〉海外の文芸作品・ハードSF小説
宇宙空間にいる宇宙飛行士
【感想】『巨人たちの星』シリーズ第二部から第五部/ホーガン

このシリーズの第一弾『星を継ぐもの』は、大好きだ。名作中の名作だと思う。

だが今回記事にした第二弾以降は正直に言うと、私の好みではなかった。シリーズ後半は読むことが段々苦行になってしまって、結局挫折しました💧
読破できなかったけれど、せっかくチャレンジしたので記事にしました😅

良い部分も残念な部分も、思ったことを正直に書いていこうというスタンスで始めたブログなので、あまり好意的な内容は書けませんでした。

でも決して駄作ではないと思いますよ。なんせ人気シリーズですしね。
ただ第二弾以降は、私の好みから外れてしまっただけだと思います。

 白い犬とワルツを/テリー・ケイ 

〈文学1〉海外の文芸作品
白い大型犬が笑っている
【感想と深読み】白い犬とワルツを/テリー・ケイ|大人の童話

ドラマ化や映画化されるほど、大ベストセラーとなった大人のメルヘンです。

長年連れ添った妻と死別し、自らも病に侵されている老人サムが、白い犬と出会って、その犬を亡くなった妻のコウラだと思うようになる物語。

家族愛、夫婦愛、絆、人生の黄昏と病、生と死、喪失感などなかなか深いテーマを扱っているが、さほど重くは無い。
少しファンタジックですし、白い犬との心温まる交流があったりして、結構ほのぼのとしていた。

特に大きな展開は無くて、割と淡々と物語が進んでいくのですが、そこに静かな感動があった。
とても良い物語でしたよ。

Thank you!
気になる記事があれば読んでみてくださいね😊

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